2019/07/22
最初は茫然自失。なんの言葉も出てきませんでした。
数日間の情報を聞くうちに、ああ、本当になくなってしまったのだという思いが、現実感を伴って胸の内に重く沈み込み、
週末の晩に一人、いてもたってもいられず『聲の形』を再度、観ました。
人と人とがコミュニケートすることの、遠さ、難しさ、哀しさ。
ともすればたやすく人を傷つける、表情、感情、言葉、手紙。
繊細で壊れやすい、それでいて希望をはらんだ十代の春夏。
とどきそうで届かない、そうであってほしかったあの頃が、
工芸品のように美しい細部の描写とともに展開されてゆきました。
この原作の貴重な原画もセルも、アニメーションに多くを託して、創作に励んでいたであろう無垢で貴重な多くの人命と共に、剥き出しの暴力によって無残に失われてしまいました。
今は慎んで哀悼するしかありません。